日々思う

4冊目 「たとえば、葡萄」 大島真寿美

たとえば、葡萄 作者:大島 真寿美 小学館 Amazon なんの展望もなく会社を辞めた美月(28歳)母の親友市子の家に転がり込んで何かを始めようとするもコロナ禍もあって徐々に無気力に 周りの大人たち(親世代)の個性的な面々の前日譚が大いにありそうだが多…

144冊目 「ペニー・レイン」 小路幸也

ペニー・レイン 東京バンドワゴン (集英社文庫) 作者:小路幸也 集英社 Amazon 今回はあまり大きな事件はなし 青のコンプレックスが語られ次への飛躍が予感される きっと気のせいなんだけど 今年は訃報が多い気がする そんなはずはなくて毎年同じように人は死…

あの人について

もう記憶も朧だしその頃のブログ mixiに今はもうログインできないので 定かではないのだけれどチケットホルダーを探したら2010年3月27日に「ルックスだけで引っぱって」に行ったのがおそらく初ライブ スタレビ三昧だった日々にKANの存在がライブに…

80冊目 「揺籃の都」 羽生飛鳥

揺籃の都 (ミステリ・フロンティア 113) 作者:羽生 飛鳥 東京創元社 Amazon 平頼盛が池殿流平家存続のために謎を解くシリーズ2作目 清盛の3人の息子が胸糞悪いけど清盛は更に上を行くな ラストはちょっとハッとしてにやり 今週のお題「読みたい本」 よく言…

47冊目 「コロナ禍日記2020」 川崎昌平

コロナ禍日記 2020 3月~6月 新たな家族を迎えるまで 作者:川崎 昌平 春秋社 Amazon コロナ禍の始まりの頃に書かれた日記や手記を何冊か読んだけど そういう本を出そうという人だからということもあるのだろうけれど皆かなり深刻に受け止めている この…

167冊め 「ばけもの好む中将 十一」 瀬川貴次

ばけもの好む中将 十一 秋草尽くし (集英社文庫) 作者:瀬川 貴次 集英社 Amazon 秋草尽くしというサブタイトルだけあって秋の草花の名のついた短編集 表立った動きはなく色々これから起こることを予感させるけど中将も宗孝も悩みを抱え込んでスッキリしない…

159冊め 「リアルの私はどこにいる?」  森博嗣

リアルの私はどこにいる? Where Am I on the Real Side? WWシリーズ (講談社タイガ) 作者:森博嗣 講談社 Amazon WWシリーズ6冊め 今作は難しいというか地味め 銃撃シーンも乱闘シーンも控えめだしグアトとロジの関係もちょっと落…

148冊目 「朝焼けにファンファーレ」 織守きょうや

朝焼けにファンファーレ 作者:きょうや, 織守 新潮社 Amazon 司法修習生が修習中に出会った出来事に何を思いどう行動し周りがどう受け止めたか まだ青く真っ直ぐな彼らのこれからが輝かしいものでありますように 司法に関する知識も深まります 驚きと悲しみ …

95冊目 「スープやしずくの謎解き朝ごはん」 友井羊

スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 朝食フェスと決意のグヤーシュ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) 作者:友井 羊 宝島社 Amazon シリーズもずいぶん進んでそろそろ主役二人の関係に変化が訪れる頃? 麻野の娘露も後押しを始めそうだし。 短編ということ…

93冊目 「消滅」恩田陸

消滅 VANISHING POINT (上) (幻冬舎文庫) 作者:恩田 陸 幻冬舎 Amazon 消滅 VANISHING POINT (下) (幻冬舎文庫) 作者:恩田陸 幻冬舎 Amazon 特大の嵐が迫る中入管で別室に連行された10人の男女はその中にテロリストが紛れ込んでいると告げられ疑心暗鬼の…

68冊目 「ショローの女」 伊藤比呂美

ショローの女 (単行本) 作者:伊藤 比呂美 中央公論新社 Amazon 子どもを育て手を離した後も気にかけ親を送り夫を看取り一人日本で犬猫植物そして学生たちを気にかける。 ザ・女の人生を生きているなぁ。 好きなように生きて人は奔放と呼ぶかもしれないけれど…

40冊目 「水を縫う」 寺地はるな

水を縫う 作者:寺地 はるな 集英社 Amazon 刺繍や裁縫が好きでクラスで浮いている高校生清澄と可愛いものに拒否反応を示して結婚式のドレスが選べない姉水青 親になれなかった父と世の普通の範囲に子どもを押し込めようとする母。 祖母や父の友人や姉の婚約…

2021年 ベスト

20211年に読んだ本の中から記憶に強く残っている本 「フィフティ・ピープル」 チョンセラン acha3.hatenablog.com 「ディス・イズ・ザ・デイ」 津村記久子 acha3.hatenablog.com 「タスキメシ」 額賀澪 acha3.hatenablog.com 「幻のアフリカ納豆を追え…

168冊目 「J2&J3フットボール漫遊記」 宇都宮徹壱

J2&J3 フットボール漫遊記 作者:宇都宮徹壱 東邦出版 Amazon 2012年から2017年にかけてのJ2・J3のチームの諸々 勝った負けただけではないそのチームの歴史・サポーター・経営者・監督などなどの持つ物語がうまくすくい取られている。 年末年始のシフ…

161冊目 「猿神」 太田忠司

猿神 (幻冬舎単行本) 作者:太田忠司 幻冬舎 Amazon バブルに煽られてぎりぎりの仕事を回している自動車関連会社。忙しさと品質への圧力とで押しつぶされそうになってる社員たち。 そんな不満と鬱憤とイライラを土地のなにか悪いものが後押しして狂わせていく…

160冊目 「周り灯籠」 吉村昭

回り灯籠 (ちくま文庫) 作者:吉村 昭 筑摩書房 Amazon この年代の作家さんも皆亡くなってしまったなぁ。 日常だったり取材の思い出だったりの短いエッセイなんだけどどれも文章が美しい。 いないと困るいすぎると。。。 ダンナの今週のシフトが月から金まで…

146冊目 「アリバイ崩し承ります」 大山誠一郎

アリバイ崩し承ります (実業之日本社文庫) 作者:大山 誠一郎 実業之日本社 Amazon 警察官が一般人に事件の概要をペラペラ喋っちゃいかんでしょう、なんてことは言うだけ野暮。 アリバイ崩し承りますの張り紙を掲げた時計店の店主は20代の若き女性。祖父に…

127冊め 「絆 騎士たち師弟の物語」 野澤亘伸

絆―棋士たち 師弟の物語 作者:野澤 亘伸 マイナビ出版 Amazon 引き続き将棋本 表紙を見ると藤井本かと思うけど他の7組の師弟の章より短く師弟の仲の良さは感じられるけどボーナストラック的。 おおむねみんな師匠を追い越してしまっているのに師はいつまで…

107冊め 「断薬記」 上原善広

断薬記―私がうつ病の薬をやめた理由―(新潮新書) 作者:上原善広 新潮社 Amazon うつ病から大量の向精神薬睡眠薬を処方されその薬害に苦しみ自殺未遂まで繰り返した著者が断薬派の医師とめぐりあい生還するまで。 薬というのは両刃ではあるけれどあまりに大…

87冊め 「陰陽師と無慈悲なあやかし」 中村ふみ

陰陽師と無慈悲なあやかし (小学館文庫キャラブン!) 作者:中村ふみ 小学館 Amazon 平安の世、陰陽料の新米下っ端役人大江春実が召喚した式神は美形の強力あやかし。 食料として寿命を食われることになった春実が左大臣邸で起きた怪異の探索に赴く。 おやつ…

67冊目 「これでもいいのだ」 ジェーン・スー

これでもいいのだ (単行本) 作者:ジェーン・スー 発売日: 2020/01/08 メディア: 単行本 著者との共通項がかすりもしないのでそうそう!とか分かるぅ!とか言う感想が全く湧いてこないのだけれど所々でクスリと笑えたり。 卒寿の哀しみ ハハの長年のお友達が…

64冊目 「たてもの怪談」 加門七海

たてもの怪談 作者:加門 七海 発売日: 2016/08/03 メディア: 単行本(ソフトカバー) 見える人である加門氏の日常の記録。 引っ越し話とかお友達の家に出るものの話とか。 ご冥福をお祈りします ここ2,30年ドラマを殆ど見ていないから噂に高い任三郎は見…

47冊目 「まだ温かい鍋を抱いておやすみ」 彩瀬まる

まだ温かい鍋を抱いておやすみ 作者:彩瀬まる 発売日: 2020/05/13 メディア: 単行本 傷ついた人が誰かが自分のために作ってくれたおいしい食事に救われました。と言っちゃうとなんかすごくありがちなんだけど、それだけではない搾取されたりないがしろにされ…

42冊め 「競歩王」 額賀澪

競歩王 作者:額賀 澪 発売日: 2019/09/18 メディア: 単行本(ソフトカバー) 天才高校生作家としてデビューしその後スランプに陥っている大学生作家と長距離から転向したものの伸び悩んでいる競歩選手。 心が熱くなる青春小説だけどこそばゆくない。 やる気…

6冊目 「子ども食堂と家族のおみそ汁」 友井羊

スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 子ども食堂と家族のおみそ汁 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) 作者:友井 羊 発売日: 2019/12/05 メディア: 文庫 子ども食堂・虐待・貧困・母子家庭とイマドキの話題を詰め込んできた感じ。 更にスープ屋店主麻野の母…

3冊め 「f植物園の巣穴」 梨木香歩

f植物園の巣穴 (朝日文庫) 作者:梨木 香歩 発売日: 2012/06/07 メディア: 文庫 前にも読んでいるのだけれどその時はそれほど良いとは思えなかった。 今回読み返してみて細かい部分(でも大切な部分)をすっかり忘れていて驚いた。むしろ初読のときは気づいて…

1冊目 「フィフティーピープル」 チョン・セラン

初韓国文学。元々翻訳物はまるで読んでいないのだけれど。 とある病院とその病院がある街を舞台にいろいろな人の短いストーリーが続いていく。 それぞれの章に他の登場人物が現れて名前が覚えられないから何度もページを捲り直しては探した。 悲しい出来事悲…

169冊目 「青ノ果テ 花巻農芸高校地学部の夏」 伊与原新

青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫) 作者:伊与原新 発売日: 2020/02/07 メディア: Kindle版 不穏な転校生の登場とともに高校生たちの宮沢賢治を巡る旅が始まる。 岩手県各地の宮沢賢治縁の地や地学のいろいろな知識をめぐりながら転校生と幼馴染…

159冊め 「奇譚蒐集録 弔い少女の鎮魂歌」 清水朔

奇譚蒐集録: 弔い少女の鎮魂歌 (新潮文庫nex) 作者:朔, 清水 発売日: 2018/10/27 メディア: 文庫 大正初期沖縄近くの離島に鬼の伝説と特異な葬送儀式を調べるために訪れた伯爵家四男で帝大講師とその助手。 過酷な儀式を行う少女たちの体には痣が現れそれ…

151冊目 「線は、僕を描く」 砥上裕將

線は、僕を描く 作者:砥上 裕將 発売日: 2019/06/27 メディア: 単行本(ソフトカバー) 心に傷を負って自分の中に閉じこもっていた主人公が水墨画という表現と出会い周辺の人に助けられ自分の道を見定めて立ち直っていくストーリーの中に、水墨画のストイッ…