2024-01-01から1年間の記事一覧

81冊目 「絶対猫から動かない」 新井素子

絶対猫から動かない 作者:新井 素子 KADOKAWA Amazon 良くも悪くも新井素子 帯に「いつか猫になる日まで」のアンサー小説とあったけど 中年以降に抱えた問題はなかなか猫になることを許さない 地下鉄の中で出会ってしまった未知の存在人類の捕食者との問題も…

80冊目 「雨だれの標本」 吉永奈央

雨だれの標本 紅雲町珈琲屋こよみ 作者:吉永 南央 文藝春秋 Amazon 高名な映画監督からの小藏屋を撮影現場に使いたいという打診と共に とある人物を探してほしいという依頼 山荘に暮らす謎の芸術家と草刈りの人の関係 久美ちゃんの恋の行方 家族の難しさ 最…

79冊目 「宙わたる教室」 伊与原新

宙わたる教室 作者:伊与原 新 文藝春秋 Amazon 定時制高校に通う年齢も事情も異なる生徒たち やる気を失いかけたり道を外れそうになる彼らをある思惑のもとに 科学部に誘う理科教師 爽やかにトントン拍子にことは進むが現実に定時制高校生の同様のサクセスス…

78冊目 「最恐の幽霊屋敷」 大島清昭

最恐の幽霊屋敷 (角川書店単行本) 作者:大島 清昭 KADOKAWA Amazon 最恐の幽霊屋敷と称して貸し出されている田舎の一軒家 関わった霊能者たちが次々亡くなり住んだ人たちにも災いが降りかかる 現実の事件なのか 怪異による呪いなのか

76·77冊目 「風神雷神 上下」 原田マハ

風神雷神 Juppiter,Aeolus(上) (PHP文芸文庫) 作者:原田 マハ PHP研究所 Amazon 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下) 作者:原田 マハ PHP研究所 Amazon 無名の若き俵屋宗達が大王信長の命を受けて遣欧少年使節団と共に バチカンを目指す 物語は帰国の途につくと…

熱中症アラート下の東山植物園

少しでも涼しいうちにと9時半前には入園 さすがに人気もまばら 1時間半弱の滞在 暑かった

75冊目 「焔と雪」 伊吹亜門

焔【ほむら】と雪【ゆき】 京都探偵物語 作者:伊吹 亜門 早川書房 Amazon 大正期の京都 探偵鯉城が遭遇した謎を病弱な名探偵が推理するアームチェア・ディテクティブ 推理とは解釈でありストーリーの構築だ

74冊目 「イラク水滸伝」 高野秀行

イラク水滸伝 (文春e-book) 作者:高野 秀行 文藝春秋 Amazon イラク南部にある湿地帯アフワール そこで暮らす人たちの中に人脈を頼りにスルスルと溶け込んでいく高野氏を表紙の写真が物語っている 色々難しい国と地域と時期なので思うようにならないことも多…

73冊目 「墨のゆらめき」 三浦しをん

墨のゆらめき 作者:三浦しをん 新潮社 Amazon 真面目なホテルマン続力と書道家遠田薫 仕事上で出会った二人だが遠田がグイグイと距離を詰めてくる 力の平凡だが温かい子供時代と遠田の過酷な過去が対比的 書の描写が引き込まれる

72冊目 「独裁者の料理人」 ヴィトルト・シャブウォフスキ

独裁者の料理人:厨房から覗いた政権の舞台裏と食卓 作者:ヴィトルト・シャブウォフスキ 白水社 Amazon フセイン·アミン·ホッジャ·カストロ·ポル・ポト 独裁者たちのたちの食事を作ってきた料理人たちへのインタビュー 彼らの独裁者への視線は恐れ畏敬崇拝と…

71冊目 「陰陽師 烏天狗ノ巻」 夢枕獏

陰陽師 烏天狗ノ巻 (文春e-book) 作者:夢枕 獏 文藝春秋 Amazon 何十年と続くシリーズの二人の変わらぬ関係や 敵役がインフレ化していくこともなく清明と博雅(時に道満)が ちゃんと収まるところに収めてくれるところにほっとする

70冊目 「無人島研究と冒険、半分半分。」 川上和人

無人島、研究と冒険、半分半分。 作者:川上和人 東京書籍 Amazon 2007年と2017年2回の南硫黄島での学術調査の記録 とはいえバード川上面白く読みやすく分かりやすい 人の影響がほとんどない南硫黄島だが周辺の小笠原列島や火山列島での変化が影響し…

69冊目 「鈍色幻視行」 恩田陸

鈍色幻視行 (集英社文芸単行本) 作者:恩田陸 集英社 Amazon 2度の映画化とん挫で呪われた小説と言われる「夜果つるところ」とその作者飯合梓 映画の関係者や作品と作者に取り憑かれた人々が集う豪華客船の旅 それぞれの人がこの作品と作者に見ていたものとは…

68冊目 「フェミニスト紫式部の生活と意見」 奥山景布子

フェミニスト紫式部の生活と意見 ~現代用語で読み解く「源氏物語」~ (集英社学芸単行本) 作者:奥山景布子,中島花野 集英社 Amazon その時代時代の考えや風習を今の視点で断罪するのが正義だとまでは思わないけど 源氏物語のあり様がどうも面白くないのは現…

67冊目 「シェニール織とか黄肉のメロンとか」 江國香織

シェニール織とか黄肉のメロンとか 作者:江國 香織 角川春樹事務所 Amazon 長い付き合いの三人の友情 大学時代からの付き合いで三人の立場はそれぞれになってしまったけど 迷惑をかけたりかけられたりちょっと怒ったり呆れたり 軽んじたり羨んだり 重たいよ…

66冊目 「きたきた捕物帖」 宮部みゆき

きたきた捕物帖 (PHP文芸文庫) 作者:宮部 みゆき PHP研究所 Amazon 半人前だが気持ちの真っ直ぐな少年が周りの大人の助けを借りつつ自分で考えて成長していく いつの日か亡くなった親分の後を継ぐ岡っ引きになるのか その時もう一人のきたさん喜多次との関係…

65冊目 「星合う夜の失せもの探し」 森谷明子

星合う夜の失せもの探し 秋葉図書館の四季 作者:森谷 明子 東京創元社 Amazon 秋庭図書館シリーズ 図書館を訪れる人たちの抱える謎を図書館員が解きほぐす なんだかなぁという人はいても悪意ある人は出てこない ほんわか系日常の謎

6月9日  東山植物園

年パスが買ってあるので園内をほんの一周 1時間ほど歩いて6000歩強 今日も紫陽花 前回来た時気になっていた泰山木 一本だけまだ咲いていた

6月8日 紫陽花寺

稲沢 海性寺にて

64冊目 「鵺の碑」 京極夏彦

鵼の碑 【電子百鬼夜行】 作者:京極夏彦 講談社 Amazon 関口 木場 益田 榎木津 更に京極堂もそれぞれの事情で日光にやって来る 一見無関係そうなそれぞれの事情が徐々にピースが重なり合ってくる 長い話なのに京極堂最後に一気に落としてしまうなぁ 榎さんの…

63冊目 「はい、総務部クリニック課です」 藤山素心

はい、総務部クリニック課です。この凸凹な日常で (光文社文庫 ふ 30-9) 作者:藤山素心 光文社 Amazon 凸と凹強みと弱み それは裏表の存在 どちらと評価するのは周り 大人も子供もあるがままの自分を受け入れて良い 難しいけどね 温かい

62冊目 「神と黒蟹県」 絲山秋子

神と黒蟹県 (文春e-book) 作者:絲山 秋子 文藝春秋 Amazon 連作短編集になるのかな? 地味な地方都市黒蟹県に暮らす人々とそこに紛れ込む神 神と言っても何でもできるわけではなくでもそこそこの力はあって 半知半能とはよく言ったものだ 最後の章の狐が良い…

61冊目 「それでも旅に出るカフェ」 近藤史恵

それでも旅に出るカフェ 作者:近藤 史恵 双葉社 Amazon コロナ下で皆がピリピリしたり自粛だのステイホームだの言っていた時期 女たちにかかる圧力や困難を美味しいお菓子でそっと押し戻してほしい

気持ちのギアを切替える時

ハハの口の中のデキモノを施設に出入りの歯科医さんに指摘されて 日赤に紹介状持って受診したのが10日ほど前 昨日検査結果を聞きに行ってきた まぁ想像はしていたけれど想像以上にシビアな話だった また10日後に今度は兄と一緒に病院に行く

60冊目 「深泥丘奇談続続」 綾辻行人

深泥丘奇談・続々 (角川文庫) 作者:綾辻 行人 KADOKAWA Amazon 一冊読んだらどうしても次が読みたくなって しかし続は見当たらずとりあえず続々を それほど大きな問題はないでしょう 相変わらず作家は怪しげな状況に押し流されて 右往左往する オチはない解…

59冊目 「楽屋の蟹」 戸板康二

楽屋の蟹: 中村雅楽と日常の謎 (河出文庫) 作者:戸板 康二 河出書房新社 Amazon 中村雅楽は日常の謎の先駆的名探偵ですが 歌舞伎の老名優ということで登場人物やエピソードが歌舞伎の知識がないと分かりづらい 実在の人物なのかフィクションなのか誰かに寄せ…

58冊目 「ゼラニウムの庭」 大島真寿美

([お]4-4)ゼラニウムの庭 (ポプラ文庫 お 4-4) 作者:大島 真寿美 ポプラ社 Amazon 人より遅く歳を重ねる特異な体質のため人目を避けて暮らす女性と 彼女の存在が影を落とすその一族 年を取るのが遅く長く生きるということは周りの多くの人を失い見送るという…

57冊目 「深泥丘奇談」 綾辻行人

深泥丘奇談 (角川文庫) 作者:綾辻 行人 KADOKAWA Amazon ネットで見かけてなんだか急に読み返したくなった 怖いとか不気味とかというより妖しく胡乱

ブギウギワンダーレビュー@センチュリーホール

19日日曜日はスタレビ ブギウギワンダレビューを見に センチュリーホールに行ってきた 足かけ3年110公演に上るこのツアーももう最終盤 熱と笑いと温かさに包まれた良いライブでした もちろん当初は途中から参加するであろうと期待していたvohさんの不…

56冊目 「桃を煮るひと」 くどうれいん

桃を煮るひと 作者:くどうれいん ミシマ社 Amazon 盛岡在住の文筆家の生活エッセイ 食べることを巡って日々思うことなど 本人は否定しているけどどこか丁寧な暮らし的な