2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

172冊め 「クララとお日さま」 カズオ・イシグロ

クララとお日さま 作者:カズオ イシグロ 早川書房 Amazon クララというAI搭載のロボットが子供(ジョジー)のお友達としてあてがわれる 子どもたちには向上処置という一種の処理が行われそれを拒否する人もいる 世界は分断されジョジーの父親も世界から弾か…

171冊め 「龍神池の小さな死体」 梶龍雄

梶龍雄 驚愕ミステリ大発掘コレクション1 龍神池の小さな死体 (徳間文庫 トクマの特選!) 作者:梶龍雄 徳間書店 Amazon Twitterでやたらとお薦めが流れてきたので未知の作家さんだったけど読んでみた(表紙が美しいし) 40年以上前の作品だけに色々古さも…

170冊め 「鈴の神さま」 知野みさき

鈴の神さま (だいわ文庫) 作者:知野 みさき 大和書房 Amazon 田舎町の小さな社の鈴を守る神様 長い時間の中に神さまを見て交流できる人がたまに現れる 特にどんな事件も起こらない ただ愛らしい神さまと静かな時間を過ごすだけ 心がホッとするお話

169冊め 「探偵は御簾の中 鳴かぬ蛍が身を焦がす」 汀こるもの

探偵は御簾の中 鳴かぬ螢が身を焦がす (講談社タイガ) 作者:汀こるもの 講談社 Amazon 旦那様の活躍の陰に奥様の名推理 でもこの奥様物語になぞらえて駆け落ちごっこや攫われてみたりとお騒がせ 色々ドタバタがあってやや訳がわからなくなりそうなところで最…

168冊め 「むらさきのスカートの女」 今村夏子

むらさきのスカートの女 (朝日文庫) 作者:今村 夏子 朝日新聞出版 Amazon 芥川賞受賞作らしい作品だなと 文章は読みやすく派手な事件はないけれど引き込まれる でも正直な感想としては人間ってみんなちょっとづつ気持ち悪いな。です

167冊め 「ばけもの好む中将 十一」 瀬川貴次

ばけもの好む中将 十一 秋草尽くし (集英社文庫) 作者:瀬川 貴次 集英社 Amazon 秋草尽くしというサブタイトルだけあって秋の草花の名のついた短編集 表立った動きはなく色々これから起こることを予感させるけど中将も宗孝も悩みを抱え込んでスッキリしない…

166冊め 「四国辺土」 上原善広

四国辺土 幻の草遍路と路地巡礼 (角川書店単行本) 作者:上原 善広 KADOKAWA Amazon 著者の「断薬記」に睡眠薬依存から脱却するために八十八ヶ所歩き遍路の旅に出るみたいな記述があったけどこれがそれなのね 霊場を回るというよりは遍路道沿いにある路地を訪…

165冊め 「火車」 宮部みゆき

火車 (新潮文庫) 作者:みゆき, 宮部 新潮社 Amazon 20数年前発売当時に一度手に取っていたけどなんとなく挫折して以来気にかかりつつ過ごしてしまった だいたい宮部みゆきをそこまで読んでいないのだけれど 休職中の刑事が遠縁の男性の頼みで失踪した婚約…

164冊め 「万感のおもい」 万城目学

万感のおもい 夏葉社 Amazon カラフルな装丁横長のちょっと変わった判型がかわいい 万シリーズ(『ザ・万歩計』『ザ・万遊記』『ザ・万字固め』)と続いているけどタイトルイメージの変化とともに 内容もちょっとしみじみさせるものが多い気がする 大人にな…

163冊め 「スリーピング事故物件」 西澤保彦

スリーピング事故物件 作者:西澤保彦 コスミック出版 Amazon 思えば最近よく見かける特殊設定モノ先駆けはやはりこの人なのだよなぁ 21年前に殺害された被害者と遺品のワープロを介して交信ができてしまい更に他の事件の情報も関係者から入手できてしまう …

162冊め 「猫に教わる」 南木佳士

猫に教わる 作者:南木 佳士 文藝春秋 Amazon 私小説作家というのは今や絶滅危惧種なのだろうか 破滅型でも火宅でもなく医業と文学を深め心を病み立ち直り謙虚に生きる もう小説は書かないようなことを仰るがもう何冊か(長編でなくてもいいので)読みたいも…

161冊め 「薔薇の中の蛇」 恩田陸

薔薇のなかの蛇 作者:恩田陸 講談社 Amazon 再読するには間が短すぎかなと思ったけれどすでに色々忘れていて自分でもびっくり わかっていてやりての理瀬が自分はまだまだって反省するところがいじらしい でもちゃんとやることはやる アーサーは結局何なのか…

160冊め 「祝祭と予感」 恩田陸

祝祭と予感 (幻冬舎文庫) 作者:恩田陸 幻冬舎 Amazon 「蜜蜂と遠雷」のスピンオフ短編集(再読) あらためて読むと「袈裟と韃靼」はしみじみしてて良いなぁ あと「竪琴と葦笛」もマサルの強かさとナサニエルの可愛らしさと二人の相性の良さに思わず笑ってし…

159冊め 「リアルの私はどこにいる?」  森博嗣

リアルの私はどこにいる? Where Am I on the Real Side? WWシリーズ (講談社タイガ) 作者:森博嗣 講談社 Amazon WWシリーズ6冊め 今作は難しいというか地味め 銃撃シーンも乱闘シーンも控えめだしグアトとロジの関係もちょっと落…

158冊め 「学園の魔王様と村人Aの事件簿」 織守きょうや

学園の魔王様と村人Aの事件簿 作者:織守きょうや KADOKAWA Amazon 完璧優等生で近寄りがたい御崎くんとオタクでラノベ好きな山岸くん 村人Aを自認して臆面もなく御崎くんをかっこいいと言えちゃう山岸くんの魅力にクールな御崎くんもやられちゃうんだな。 爽…

157冊目 「菜の花食堂のささやかな事件簿 裏切りのジャム」 碧野圭

菜の花食堂のささやかな事件簿 裏切りのジャム (だいわ文庫) 作者:碧野圭 大和書房 Amazon 夫のダイエットに悩む妻の本音捨て犬を保護する話納品したジャムへの苦情仲の良い息子夫婦との同居を拒む姑 そして優希の恋? 靖子先生の推理が冴える

156冊目 「早朝始発の殺風景」 青崎有吾

早朝始発の殺風景 (集英社文庫) 作者:青崎有吾 集英社 Amazon とある私鉄沿線の高校生たちに起こる出来事の中に潜む謎を解きほぐしていく 青春ではあるけれど重すぎもめんどくさ過ぎもせずきれいな解決に導かれていくのは気持ち良い

155冊目 「ひと」 小野寺史宜

ひと 作者:小野寺史宜 祥伝社 Amazon 父を亡くし母を亡くして天涯孤独になった青年が新しい縁に恵まれ未来をつかもうと思えるようになるまで 状況がら仕方ないとは言え欲も覇気もない主人公に一見礼儀正しいように見えてでもそれは違うのでは?と感じるけど …

154冊目 「追想五断章」 米澤穂信

追想五断章 (集英社文庫) 作者:米澤穂信 集英社 Amazon 経済的な事情で大学を休学して伯父の古本屋に居候している青年が高額報酬につられて依頼人の父親の残した小説を探す 商業ルートには乗っていないその小説はすべてリドルストーリーで結末の一文だけが依…

153冊目 「いつか、あなたも」 久坂部羊

いつか、あなたも 作者:久坂部 羊 実業之日本社 Amazon 小さな在宅医療専門クリニックでの訪問診療や看取りの現実 救いは少なく達成感をどこに求めれば良いのか難しい現場の葛藤が伝わる これでもまだ現実よりは柔らかく描かれているのかなぁ?

152冊め 「三人屋」 原田ひ香

三人屋 (実業之日本社文庫) 作者:原田 ひ香 実業之日本社 Amazon 父親が残した喫茶店を朝は三女が喫茶店昼は次女がうどん屋夜は長女が スナックとして 営業している通称三人屋 常連たちで日々賑わっているけれどそれぞれ不満や不安を抱えていて う~~ん、こ…

151冊目 「タイムマシンに乗れないぼくたち」 寺地はるな

タイムマシンに乗れないぼくたち (文春e-book) 作者:寺地 はるな 文藝春秋 Amazon 居心地悪さ馴染めなさを抱えながら生きている人たち 余計なことで関わってくれるないらぬことを言って傷つけないでくれと思いながら寂しさを覚えている どの話も最後に少し救…

150冊目 「真夜中のたずねびと」 恒川光太郎

真夜中のたずねびと 作者:光太郎, 恒川 新潮社 Amazon すごく私好みの作品集 人の悪意はあるもののその悪意の元は果たして人なのか? 不思議で怖くて曖昧で少し優しい

149冊目 「先生、モモンガがお尻でフクロウを脅しています?」 小林朋道

先生、モモンガがお尻でフクロウを脅しています?-鳥取環境大学の森の人間動物行動学 作者:小林 朋道 築地書館 Amazon 学術的な実験の様子との他にもっとプライベート(?)な動物たちとのふれあい例えば相続した山に巣箱をかけたらヤマネが入っていたとか 保…

148冊目 「朝焼けにファンファーレ」 織守きょうや

朝焼けにファンファーレ 作者:きょうや, 織守 新潮社 Amazon 司法修習生が修習中に出会った出来事に何を思いどう行動し周りがどう受け止めたか まだ青く真っ直ぐな彼らのこれからが輝かしいものでありますように 司法に関する知識も深まります 驚きと悲しみ …