2023-01-01から1年間の記事一覧

160冊目 「芦屋山手お道具迎賓館」 高殿円

芦屋山手お道具迎賓館 作者:高殿円 淡交社 Amazon 100年の時を経た茶道具たちが付喪神となり時に人の姿を取り持ち主たちと語り合う 神戸芦屋の古いお館のお庭から掘り出された泊天目茶碗 その付喪神であるシロさんは本能寺の変をくぐり抜けた名品だった …

159冊目 「双子母戦記」 村井理子

ふたご母戦記 作者:村井 理子 朝日新聞出版 Amazon 双子 可愛いけど大変なことは想像に難くない 疲弊する それでも頑張る 全く持って頭が下がる とにかく食べてくれないのは辛い 今はずいぶん楽になっているようで良かったと思う

158冊目 「翁」 夢枕獏

秘帖・源氏物語 翁-OKINA (角川文庫) 作者:夢枕 獏 KADOKAWA Amazon 夢枕獏が描く源氏物語 獏さんだから当然クールでかっこよくおまけに視えてしまう光の君 蘆屋道満とのコンビは時代的にはどうなんだろう? 来年の大河は源氏物語なんだよね 年末突入 …

157冊目 「諦念後」 小田嶋隆

諦念後――男の老後の大問題 作者:小田嶋隆 亜紀書房 Amazon 男が定年後というか仕事の第一線から外れたときにどうするか そば打ちジム通い鎌倉彫りなど様々なことに挑戦する とはいえどれも長続きしたようには見受けられない というかコラムのネタとはいえ小…

156冊目 「三鷹台おでん屋心霊相談所」 木間のどか

三鷹台おでん屋心霊相談所 (ハルキ文庫) 作者:木間のどか 角川春樹事務所 Amazon 幽霊肯定派と否定派のコンビが営む心霊相談屋 心霊現象のように見える事象に現実的な解釈を与えようとするのだけれど

155冊目 「よその島」 井上荒野

よその島 (中公文庫) 作者:井上荒野 中央公論新社 Amazon 東京からほど近い島に移住した老境の夫婦とその友人 冒頭から妻は殺人者であったと何度も語られる 島での(住み込みの家政婦までいる結構な)暮らし それぞれが隠し持っているらしい秘密 疑念 嘘 段…

154冊目 「鬱屈精神科医、お祓いを試みる」 春日武彦

鬱屈精神科医、お祓いを試みる 作者:春日 武彦 太田出版 Amazon どうも鬱屈精神科医シリーズというのがあるようです 三作出ていてこれはその2作目 母親への愛情とその母から愛されなかった 愛される要素を持ちえなかった(主に容貌)葛藤が拗れに拗れている…

153冊目 「人形姫」 山本幸久

人形姫 作者:山本 幸久 PHP研究所 Amazon 老舗人形店の八代目にして母校ボート部のコーチ 頼まれると断れずいいように使われているとの自覚は有りつつ 周りのことを思いやる そんな彼に幸いあれ 雛人形作りの分業制などお仕事知識も満載 義母の入退院 8月に…

152冊目 「澁澤龍彦玉手匣」 東雅夫編

澁澤龍彦玉手匣 作者:龍彦, 澁澤 河出書房新社 Amazon ご多分に漏れず澁澤龍彦に浮かされていた時期がある 懐かしくもあり気恥ずかしくもあり 自分 昔も今も本質はわかっていない

151冊目 「あれは子どものための歌」 明神しじま

あれは子どものための歌 (ミステリ・フロンティア) 作者:明神 しじま 東京創元社 Amazon この世の理に背く力が存在する世界 影を切り離すナイフ 絶対に賭けに負けない力 どんな怪我も治す杖 時を巻き戻す薬など 背後にある個々の謎と更にある国家的陰謀 謎を…

150冊目 「猫怪々」 加門七海

猫怪々 (集英社文庫) 作者:加門七海 集英社 Amazon 前にも読んでるなぁと思いながら読了 加門七海の怖い話不思議な話は好きだけどこれは主に猫が可愛い話 合間に奇妙なことが挟まってくる

149冊目 「発達系女子とモラハラ男」 鈴木大介

発達系女子とモラハラ男──傷つけ合うふたりの処方箋 作者:鈴木大介 晶文社 Amazon 発達障害について色々言われている昨今だけど やっぱり当事者も周りも苦しみはある こんなに論理立てて考えられるのは夫はなかなかいない それでも長年(愛しき)妻を否定し…

148冊目 「育休刑事 諸事情により育休延長中」 似鳥鶏

育休刑事 (諸事情により育休延長中) (角川文庫) 作者:似鳥 鶏 KADOKAWA Amazon 育休中の捜査一課の刑事が赤ちゃん絡みの事件解決に駆り出されたり関わったり 赤ちゃん連れへの理不尽や男性育休の難しさも有りつつ 蓮くんの可愛さが目に見えるよう 星屑が好…

147冊目 「死神ラスカは謎を解く」 植原翠

死神ラスカは謎を解く (マイナビ出版ファン文庫) 作者:植原翠 マイナビ出版 Amazon 懲戒を受けて1日のうち半分をカラスとして過ごす死神と 人当たりも良く明るく見えるのにどこか感情を落っことしているようなイケメン刑事 死神の特殊能力で事件解決に貢献…

146冊目 「栞と嘘の季節」 米澤穂信

栞と嘘の季節 〈図書委員〉シリーズ (集英社文芸単行本) 作者:米澤穂信 集英社 Amazon 図書委員シリーズと名付けられたんだな 前作のビターな終わりから松倉詩門が戻って来て物語の幕が開く 松倉と堀川 この二人少々用心深すぎる でも幼馴染でもなければ互い…

145冊目 「ネット右翼になった父」 鈴木大介

ネット右翼になった父 (講談社現代新書) 作者:鈴木大介 講談社 Amazon 晩年の父がネットスラングや差別的な言説を口にし嫌韓嫌中に傾倒していた 元々関係が良くなかった著者は嫌悪と軽蔑を抱えながら父を看取った後 何が父をネット右翼化させたのかを探ろう…

144冊目 「ペニー・レイン」 小路幸也

ペニー・レイン 東京バンドワゴン (集英社文庫) 作者:小路幸也 集英社 Amazon 今回はあまり大きな事件はなし 青のコンプレックスが語られ次への飛躍が予感される きっと気のせいなんだけど 今年は訃報が多い気がする そんなはずはなくて毎年同じように人は死…

143冊目 「夜行堂奇譚 弐」 嗣人

夜行堂奇譚 弐 作者:嗣人 産業編集センター Amazon 隻腕の見鬼千早と対怪異の地方公務員大野木コンビ第2弾 二人と夜行堂店主の他にも壱にも出てきた怪しい面々のエピソードもあり時代も新旧取り混ぜて楽しめた

142冊め 「証し」 最相葉月

証し 日本のキリスト者 作者:最相 葉月 KADOKAWA Amazon まあとにかく分厚い そして内容が人様々ではありながらつまるところいかに神を信じるに至ったかであり またその過程はあまり言語化されない部分が多いような感じで 正直読み進むのに少々難儀した 信じ…

あの人について

もう記憶も朧だしその頃のブログ mixiに今はもうログインできないので 定かではないのだけれどチケットホルダーを探したら2010年3月27日に「ルックスだけで引っぱって」に行ったのがおそらく初ライブ スタレビ三昧だった日々にKANの存在がライブに…

141冊目 「呪いと殺しは飯のタネ」 烏丸尚奇

呪いと殺しは飯のタネ 伝記作家・烏丸尚奇の調査録 (宝島社文庫) 作者:烏丸尚奇 宝島社 Amazon 文章力はあるのにアイデアがない作家が生き残りをかけて火花が飛び散るような刺激に飛び込んでいくと そこにあったのは狂気とサイコパス 謎を解くというよりは眼…

ブギウギワンダーレビュー@伊勢

昨日はスタレビライブを見にシンフォニアテクノロジー響ホールに行ってきた 11月11日は柿ベースの沼さんの誕生日 見切れてる青いスーツが柿沼さん 誕生日だからと大好きだという曲の出だし一節を歌うようにと要さんからの無茶振り お客さん大喜び ステー…

140冊目 「答えは市役所3階に」 辻堂ゆめ

答えは市役所3階に 2020心の相談室 作者:辻堂 ゆめ 光文社 Amazon コロナ下に市役所の三階に新設された心の相談室 悩める相談者にカウンセラーが寄り添い幕間に相談者が隠していた謎が読み解かれる 手作りのお守りを通してくるりと一周りする構成も面白…

139冊目 「君が見たのは誰の夢?」 森博嗣

君が見たのは誰の夢? Whose Dream Did You See? WWシリーズ (講談社タイガ) 作者:森博嗣 講談社 Amazon ふぅんなるほどねそう来るのかニヤニヤ という展開と 共通思考って何よ?集合的無意識とか(よく知らんけど)エヴァンゲリオン…

138冊目 「先生、ヒキガエルが目移りしてダンゴムシを食べられません!」 小林朋道

先生、ヒキガエルが目移りしてダンゴムシを食べられません! 作者:小林朋道 築地書館 Amazon このシリーズも17冊目相変わらずの面白さだけど 先生ちょっと俗事に疲れているようにも感じられる それでも生き物と触れ合って元気を取り戻している 亡くなった…

137冊目 「好きになってしまいました」 三浦しをん

好きになってしまいました。 作者:三浦しをん 大和書房 Amazon 三浦しをんは面白いよなぁ〜とぼーっとしながら読む 好きなことに一生懸命なんだよな 面白おかしく書いてるけど ちょっと自虐が過ぎるところもあるけれどそれもまた愛嬌 BUCK-TICKのライブには…

136冊目 「よって件のごとし」 宮部みゆき

よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続 作者:宮部 みゆき KADOKAWA Amazon 姉のために呪いを飲み込んだ少年や見知らぬ人のためにゾンビが跋扈する世界へ赴いた人たちの話 三島屋の百物語も暫しお休みになるらしく 次の巻は一気におちかに子が生まれて百物…

135冊目 「屋根裏に誰かいるんですよ。」 春日武彦

屋根裏に誰かいるんですよ。 都市伝説の精神病理 (河出文庫) 作者:春日武彦 河出書房新社 Amazon 屋根裏に誰かいるとくればレビー小体型認知症と来そうなものだけど 認知症ではなく痴呆と書かれているからまだそういう時代だったのかな? 病んだ心が見せる妄…

和田誠展

今日は仕事終わって午後から刈谷市美術館へ和田誠展を見に行ってきた 星新一の挿絵とか三谷幸喜のイラストとかを思い浮かべがちだけど むちゃくちゃ上手くて多彩 見てたけど和田誠とは気づかずにいたものもあった 館内写真撮影可 情報量が多すぎて目も頭も追…

134冊目 「無人島のふたり」 山本文緒

無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記― 作者:山本文緒 新潮社 Amazon 58歳で膵臓がんで亡くなった作家が最後まで書き綴った日記 愛読者でもないのに読むのは悪趣味かとちょっと思ったのだけれど 突然の余命宣告(4ヶ月)ついこの間までこの先の予定…