2023-01-01から1年間の記事一覧

133冊目 「地羊鬼の孤独」 大島清昭

地羊鬼の孤独 作者:大島 清昭 光文社 Amazon 棺に収められて発見された猟奇的な死体 10年前の女児連続誘拐殺人事件 ささやかれる都市伝説 オカルトに強い女性刑事(とそのブレイン)と新米刑事のコンビが謎に挑むが ロジックでもあり最後はオカルトでもあり

132冊目 「バイオスフィア不動産」 周堂蓮

バイオスフィア不動産 (ハヤカワ文庫JA) 作者:周藤 蓮 早川書房 Amazon 全てがその内部で完結して外に出る必要がないバイオスフィアⅢ型建築にほとんどの人類が入ってしまった世界で クレーム対応する社員アレイと体の殆どの部分を機械に置き換えたサイボーグ…

131冊目 「天国からの宅配便」 柊サナカ

天国からの宅配便 作者:柊サナカ 双葉社 Amazon 亡くなった人から託された遺品を届けるサービス天国宅配便 言えなかった言葉届かなかった思い託されたメッセージから受け取るものは? いい話だけどなんで自分の人生を否定し続けた人を裏に隠された思いとか産…

130冊目 「鬼の話を聞かせてください」 木江恭

鬼の話を聞かせてください 作者:木江恭 双葉社 Amazon ネットで募集された鬼の話 取材に行った雑誌記者の代役写真家が論理的にありえたかもしれない(不都合な)真実を語り不穏な空気が流れる

129冊目 「超怖い話 亥」 加藤一

「超」怖い話 亥 「超」怖い話干支シリーズ (竹書房怪談文庫) 竹書房 Amazon 超怖い話シリーズとして何冊も出ているので人気シリーズなんだろうな ただそんなに怖くはない 程よく楽しめるくらい

128冊目 「おやじはニーチェ」 高橋秀実

おやじはニーチェ―認知症の父と過ごした436日― 作者:高橋秀実 新潮社 Amazon 妻に先立たたれ認知症の症状が顕著になった父 噛み合わない父と息子の会話や問題行動を数々の哲学から解きほぐしているはずなんだけど ここがね難しいというか全然わからない …

127冊目 「葬式は、要らない」 島田裕巳

葬式は、要らない (幻冬舎新書) 作者:島田 裕巳 幻冬舎 Amazon 親の死を現実的に感じ始めたら自分たちの死も気になり始める 通夜も告別式も何なら墓も特に必要ないと思うけど実際のところはどこかで折り合いをつけなくてはいけない 特に遺骨はどっかに収めな…

126冊目 「さよならの夜食カフェ」 古内一絵

さよならの夜食カフェ-マカン・マラン おしまい (単行本) 作者:古内 一絵 中央公論新社 Amazon さよなら おしまい の言葉に不安を感じながら読了 一安心 今までの登場人物たち(メインだった人も脇の人も)も再び登場したり前日譚的な人も出てきたり 続編は…

125冊目 「花に埋もれる」 彩瀬まる

花に埋もれる 作者:彩瀬まる 新潮社 Amazon 不思議な感覚不思議な世界をすごくきれいに描いている ソファ パンプス 体から出てくる石(結石じゃないのよ)体に根付く植物 ハクモクレンになってしまうパートナー 妖しいのに美しい 髪を切った 長年行っていた…

124冊目 「カヨと私」 内澤旬子

カヨと私 作者:内澤旬子 本の雑誌社 Amazon まるで詩か童話のような文章だと思ったらまさにそのような「プラテーロと私」という絵本に触発されたものらしい 小豆島で一頭のヤギ カヨを飼い始めたことから始まるヤギとの共生生活 カヨと心を通わせるというよ…

123冊目 「老活のすすめ」 坂東眞理子

老活のすすめ 作者:坂東眞理子 飛鳥新社 Amazon ベストセラー本を出している人だからもちろん名前は知っていたけどこの手の人の話って今ひとつそそられないというか何も知らないのに失礼な話なんだけど ダンナが葬儀関連から手を広げて終活にまで関心を寄せ…

122冊目 「きまぐれな夜食カフェ」 古内一絵

きまぐれな夜食カフェ - マカン・マラン みたび (単行本) 作者:古内 一絵 中央公論新社 Amazon 店主シャールの聡明で温かな優しさ そして彼(彼女?)の中にもある深い傷がより一層優しさに強さを与えている ようやく秋 朝夕ようやく涼しくなって夜中つけて…

121冊目 「脳研究者育つ娘の脳に驚く」 池谷裕二

脳研究者育つ娘の脳に驚く (扶桑社BOOKS) 作者:池谷 裕二 扶桑社 Amazon 頭のいい人は子育てもひと味違うな 専門の脳研究の観点からお嬢さんの行動を紐解くとともに遅くに授かった子供への深い愛情を感じる

120冊目 「家族終了」 酒井順子

家族終了 (集英社文庫) 作者:酒井順子 集英社 Amazon 酒井順子とかジェーン・スーもだけど世代的なものなのか第一線でバリバリ活躍してきた人だからかなんかちょっと違うんだよな感があったのだけれど この本は納得度が高かった 日本の家族ってどうなってい…

119冊目 「夢の中の魚屋の地図」 井上荒野

夢のなかの魚屋の地図 (集英社文庫) 作者:井上 荒野 集英社 Amazon 日常を語っているのだけれどどこか奇妙 小説家の父親とその妻である母 ちょっと変わった家族模様

118冊目 「赤と青とエスキース」 青山美智子

赤と青とエスキース 作者:青山 美智子 PHP研究所 Amazon 若き無名画家によって描かれた一枚の肖像画 その絵に係る30年に渡る愛の物語 エピローグを読んでまた読み返しちゃったよ

117冊目 「遺品博物館」 太田忠司

遺品博物館 (創元推理文庫) 作者:太田忠司 東京創元社 Amazon その人の物語を宿す遺品を収蔵する遺品博物館 学芸員の吉田・T・吉夫が収蔵品の選定に訪れ秘められた謎を解き明かしていく

116冊目 「ミュゲ書房」 伊藤調

ミュゲ書房 作者:伊藤 調 KADOKAWA Amazon 新人作家のデビューをめぐり編集長と対立して会社を辞めた編集者 祖父が経営していた個人書店を継いで様々な出会いから独立系出版まで手掛けていく 本ってこういうふうに出来ていくんだと知ってるようで知らない数々…

115冊目 「女王さまの夜食カフェ」 古内一絵

女王さまの夜食カフェ - マカン・マラン ふたたび 作者:古内 一絵 中央公論新社 Amazon マカン・マランシリーズ2作目 自らも弱さを抱えながらも優しく強いシャールさん格好良い 毒舌柳田との友情も良い ベランダそれから こ夏の暑さで枯れ果てたかと思われ…

114冊目 「我がマリノスに優るあらめや」 二宮寿朗

我がマリノスに優るあらめや 横浜F・マリノス30年の物語 作者:二宮 寿朗 集英社 Amazon 調子いいよねFマリノス 30年の歴史プラス日産自動車サッカー部設立から数えれば50年の歴史をクラブに関わった選手監督社長ホペイロたちにインタビューしていく もち…

113冊目 「毎日が嵐のような、でも、どうにかなる日々」 きなこ

まいにちが嵐のような、でも、どうにかなる日々。 作者:きなこ KADOKAWA Amazon Twitterでフォローしていた方と相互だったらしくリツイートされたものを読んでいたのですが スマホを変えたのを期に見つけられなくなっていました 本になっているとは知らなか…

112冊目 「はい、総務部クリニック課です。」 藤山素心

はい、総務部クリニック課です。 私は私でいいですか? (光文社文庫 ふ 30-8) 作者:藤山素心 光文社 Amazon ちょっとズレてるクリニック課の先生薬剤師そして社員も… 負の罠からの脱し方とか抗不安動作とか知ってて損はない お仕事小説と言えるかどうかはち…

111冊目 「月夜の森の梟」 小池真理子

月夜の森の梟 作者:小池 真理子 朝日新聞出版 Amazon 長年連れ添った夫を亡くした数カ月後から週一で連載されたエッセイ 慟哭と冷静さが同居している美しい文章 共に直木賞を取るほどの作家同士であるゆえにより深い共感と葛藤があったのだろう 残された者は…

110冊目 「名探偵外来」 似鳥鶏

名探偵外来~泌尿器科医の事件簿~ 作者:似鳥 鶏 光文社 Amazon そこそこ有能なのに周りにいる女子連が飛び抜けすぎていて平凡に見える鮎川先生 くノ一ばりの忍さん元ヤンキーの大神師長超有能な院長そして同期の救急医石田 みんな主役を張れる

109冊目 「神遊び」 清水朔

神遊び (集英社文庫) 作者:清水 朔 集英社 Amazon ダムに沈む予定のある村で言い伝えられる子どもたちの願掛け神遊び 神で遊ぶのか 神と遊ぶのか 神に遊ばれるのか?

107冊目 「筆のみが知る」 近藤史恵

幽霊絵師火狂 筆のみが知る 作者:近藤 史恵 KADOKAWA Amazon 胸を病んで家の奥で暮らす娘と流浪の絵師 恐ろしい絵と不思議なものを見る目と謎めいた夢

108冊目 「マカン・マラン」 古内一絵

マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ 作者:古内一絵 中央公論新社 Amazon ドラァグクイーンが営む夜食カフェ 社会からはみ出してしまったり流れに置いていかれて疲れてしまった人を癒やしてくれる 迷える心を救ってくれる隠れ家的食べ物屋さんとその店主っ…

106冊目 「心の壊し方日記」 真魚八重子

心の壊し方日記 作者:真魚八重子 左右社 Amazon 兄が亡くなり疎遠にしていた実家に帰ると実家がゴミ屋敷になっていた 実家の片付け残された母の身の振り方お金の心配先行きの不安元々噛み合っていなかった上に認知症になった母との軋轢 重なるように夫の病気…

105冊目 「小日向でお茶を」 中島京子

小日向でお茶を 作者:中島 京子 主婦の友社 Amazon 私と同世代(ちょっとお若い)の人気作家が送ったコロナ禍での日常 同世代だからって人生ぜんぜん違うわよねと思いつつ フォームローラーはちょっと欲しくなる ストレッチポールはもう持っている

104冊目 「犬神家の戸籍」 遠藤正敬

犬神家の戸籍: 「血」と「家」の近代日本 作者:遠藤正敬 青土社 Amazon 戸籍の専門家が横溝作品を例に取って戸籍について語る軽目の論文といった感じ 振り返れば「犬神家の一族」って読んだっけなぁ? 横溝ブームのときもあまり読まなかった気がするどちらか…