81冊目 「帝都一の下宿屋」 三木笙子

 

帝都一の下宿屋

帝都一の下宿屋

 

口が悪くて傍若無人な小説家。下宿の大家の手料理と人柄全般に惚れ込んで借りてきた猫のように愛想を振りまいて謎解きにも精を出す。

探偵まがいの行動も小説の取材としても役に立つのかな?

小説家とやり合う編集者もお互い口は悪いが心の底では案外大事に思い合っていたりする模様。

帝都絵師シリーズの里見記者もちらりと顔を出していてあらこんなところに下宿していたのねとニヤリとする。

 

K.Kさん(88歳)のこと

冷蔵庫の扉を開けたら歯ブラシの立ったコップが入っていた。一瞬ついに来たか?!って思った。

「これ、どうしたの?」って聞いたらしばし考えて「。。ゴキちゃんがかじるといけないから」

「ここゴキちゃん出るの?」

「。。。。。出るんじゃない?こんな古い家だし」

う~~んまぁそうかもね。

後日また冷蔵庫の扉を開けたら、まな板と布巾が入っていた。

これもゴキちゃん対策か。

特に誰も困らないのでそのままにしてある。