今日の読了本 98

「カラクリ荘の異人たち3〜帰り花と忘れ音の時〜」 霜島ケイ

カラクリ荘の中ではそれなりの居場所を見つけた太一だったが、レンと言い争いになったことから自分と人との関係の不自然さに気づく。
「関係ない」とか「どうでもいい」は傷つかないための方策であるがそれはまた人を切り捨てることでもある。

このシリーズの登場人物の中で太一の父親だけはどうにも無責任というか逃げ腰なようでどうも反感を持っていたのだけれど、今回それなりの理由があって深く考えての上だったと判明。
だからと言って急に好感度がアップするわけでもないのだけれど次回(最終巻になるらしい)何らかのアクションがあるのだろうか?
義母・鈴子さんも一筋縄ではいかなそうだし。。。
太一が鈴子さんを見ていなかったのとは別の意味で鈴子さんも太一を見ようとはしていなかった。
一見献身的にみえる行動も自分が思う正しい有り様を実践しているに過ぎなかった。
でも、タカハシさん(びっくりの正体)は鈴子さんのクッキーを「とってもおいしい」と評した。それはなぜ?
自己満足にしか思えなくてもその発端にあるのが愛情(それもまた疑問だけど)だからなのか?
そして采奈との仲は果たして進展するのか?