今日の読了本 194

「私日記7 飛んで行く時間は幸福の印」 三浦綾子

私日記〈7〉飛んで行く時間は幸福の印 (私日記 7)

私日記〈7〉飛んで行く時間は幸福の印 (私日記 7)

シンガポールにマンションがあって三津浜に海辺の別荘があって
歌舞伎に行ったりコンサートに行ったり講演があったり80歳にしてハイソな現役です。
この人は間違いなく自分の身を守るすべを知りそして持っている強者側の人で
日本全体を覆っているぬるい感じに苛立っている。

「人間の生活には、誰にでも、必ずいつも、致しかたなく、諦めねばならないことがあるものだ。だからと言って、その人がことさらみじめなのではない。役人や科学者が嘘つきだったのでもない。人の世とは古来そういうものであったし、今もそうなのだ、と言うより他はない。」(P342)

でも震災後に他の本を読んだ時ほどの違和感はない。
確かに今の日本人(の一部)はあまりに求めすぎてはしたないと思う。