ゴッホの署名入りの書き込みがある戦前のフランスの家計簿
その書き込みの真贋を求めて翻訳を依頼される語り手
しかし話はゴッホからどんどんそれて家族の歴史やら菌類とインクやら謎の私家版絵本やらに散らかっていく
そして謎は解かれぬまま
入院も施設入所も拒む高齢で末期糖尿病の父親を自宅で看取るまでの記録
認知症もなくなんとか自力で動ける父親には要介護がつかず少ないサービスをフル活用しながらの遠距離介護
そのサービスすらも拒もうとする父親
自宅介護 在宅死というものは介護する側にとって得るものもあるかもしれないけど非常に削られるものだと思う
自分がそこを望めるかは分からない