52冊め 「残穢」 小野不由美

 

残穢(ざんえ) (新潮文庫)

残穢(ざんえ) (新潮文庫)

 

なにかインパクトのある恐怖があるわけではない。

畳を掃くような音と影や物音赤ん坊の泣き声。

怪異の元をたどるため時代をさかのぼっていくさまはまさに研究か調査のようだ。

作者(に限りなく近い)作中の作家が心霊現象を全く信じておらず理が勝っていると自認しているように。

本を家に置いておくのも嫌という煽り文句だったけれども穢の連鎖を信じるなら確かにそうなるかもなぁ。