今日の読了本 183

太宰治の辞書」 北村薫

太宰治の辞書

太宰治の辞書

月日は流れ前作で新人編集者だった「私」も中堅どころとなり”つれあい”と中学生の息子がいる主婦になっている。
太宰治の作品の中に見出した謎をいろいろな角度から解読していく。
作者の知識の表出と作中人物たちの生活や感情や交流が描かれる部分の比率が今まで以上に知識方面に偏ってきて
これはもう作者が語っているのか主人公が語っているのか、「六の宮の姫君」の時はそれほど感じなかったんだけどなぁ。

作品内で20年近い時間が流れていて、作者の中ではその間の「私」の日々はちゃんと流れているのだろうか?