今日の読了本 169

「わが母の記」 井上靖

わが母の記 (講談社文庫)

わが母の記 (講談社文庫)

文豪ってやっぱり凄いんだ。。。
作者の実体験を元にしているのであろう80代のボケかけた母と60代の息子、その弟妹たち。
物忘れと思い込みとこだわり、その合間に見せる正気。ここの描写が本当に真に迫っている。
そしてまた母親の世話を引き受けることになる娘たちの言葉。重荷でもありでも離れれば気にかかる、逃れることの出来ない気持ち。
長男である作者の冷静な距離感が良い話にすることなく作品をきりりと引き締めている。