今日の読了本 １４４

「邪馬台」　北森鴻

邪馬台―蓮丈那智フィールドファイル〈4〉

現役の作家が亡くなると遺作と呼ばれるものが何作も出るらしい。
それでもどうやらこれが打ち止めのようです。
雑誌に連載の途中で断絶したものを公私共にパートナーであった浅野氏が書き継いだものだそうです。

北森氏は好きな作家さんだったし中でも蓮丈那智シリーズはお気に入りのひとつであったけれども
全ての作品を読んでいるわけではなかったしどの辺が浅野氏の筆になるもので
最終的にどの程度手を加えられているのかもわかりませんが
全体に違和感はありませんでした。

蓮丈那智・内藤三國というキャラクターたちが出てくる物語を
もう読むことができない寂しさと、高杉という人物をもっと知りたかった。
那智と高杉の過去がいつか語られるのではないかと期待していたのでそのあたりもとても残念です。

改めて北森氏のご冥福をお祈りします。