32冊目 「花散る里の病棟」 帚木蓬生

 

戦前から続く町医者三代(とおそらく四代目となるであろう医師)の歴史

志半ばで病に倒れた初代軍医として従軍しフィリピンで地獄を見た二代目(彼は父親の死によって苦学して親の医院を継いだ訳では無い)

親の跡をついで医院を大きくし老健や特養も併設し患者や入所者に寄り添おうとする三代目

親のあとは継がずアメリカで最新の糖尿病手術を学び市民病院に勤務する四代目

彼もまたコロナ禍の中で患者に寄り添う町医者の重要性を感じていく

戦時やコロナ禍を描くときデータの記述に多くが割かれそこは大事なんだろうけど結構読むのが辛かった

基本的には温かいヒューマンストーリー