15冊目 「離陸」 絲山秋子

 

わからないことは色々多い

主人公の昔の恋人 パリで息子を置いて失踪してしまった“女優”とは何だったのか?

時空は超えられたのかフィクションと現実の境はどこにあるのか

寺の住職は何者なのか

みな明らかにならないままにそれぞれが自分の解釈を抱えたまま亡くなったり生きていったりする

「みんな最後には飛行機みたいにこの世から離陸していくんだ。ぼくやきみはまだ空港にいるところ」

「飛び立って次の旅に行ったんだね」

この文章に最後に目の前がさっと開けたような気がした