58冊目 「その話は今日はやめておきましょう」 井上荒野

 

70才前後ながら一緒にクロスバイクを楽しむ夫婦。生活にはゆとりがあり子供二人は独立している。

そんな中夫が事故で足を骨折。たまたま知り合った青年に家事送迎などのアルバイトを依頼する。

自分ならこんな不用心に他人を家に入れるのは怖いなというのが終始の感想。

夫婦の前では見せないが不穏なものを胸に抱え粗野な言動も持ち合わせている。

井上荒野の恋愛小説における男にどうも魅力を感じられないのでこの新境地と呼ばれる作品は読みやすかった。