日々

1冊目 「メモリークエスト」 高野秀行

メモリークエスト (幻冬舎文庫) 作者:高野秀行 幻冬舎 Amazon 昔であった人は今どうしているのか探して欲しいという依頼を募って高野さんが海外まで探しに行くという 贅沢な企画本 何しろタイ→セーシェル→南アフリカ→旧ユーゴスラビアと一気に駆け抜けた1ヶ…

年末の状況

カレンダーとシフトの相性で今年は31日の午前中までが仕事だ その前の2日間が休みだし年末と行っても大してやることがあるわけじゃないし 娘一家がやってくるのは年が明けてからだしと思っていたら パートさんが一人濃厚接触者になってしまって今日から5…

188冊目 「妖怪の子、育てます」 廣嶋玲子

妖怪の子、育てます (創元推理文庫 F ひ 2-12) 作者:廣嶋 玲子 東京創元社 Amazon 前シリーズで消滅してしまった千弥が赤ん坊となって戻ってきた 千弥だった頃の記憶はないけれど弥助を思う気持ちは変わらぬまま 二人の深い絆と妖怪たちとの楽しいやり取り …

184冊め 「幻獣ムベンベを追え」 高野秀行

幻獣ムベンベを追え (集英社文庫) 作者:高野秀行 集英社 Amazon 早稲田探検部時代にコンゴに未知の生き物を探しに行った顛末を記した高野市のデビュー作 色々荒々しい、こんなノリで行って良いのか?しかも大企業が協賛しているし 雪男然りネッシー然りこう…

183冊め 「ひとりでカラカサさしてゆく」 江國香織

ひとりでカラカサさしてゆく 作者:江國 香織 新潮社 Amazon ともに時代を歩んできた80代の男女3人が大晦日の夜一緒に命を絶った 残された者たちはそれぞれに彼らのことを思い怒り悲しみ戸惑い自分を顧みそして他の残された者たちに少し関心を寄せる 3人…

177冊め 「ハロー・グッドバイ 東亰バンドワゴン」 小路幸也

ハロー・グッドバイ 東京バンドワゴン (集英社文芸単行本) 作者:小路幸也 集英社 Amazon 東亰バンドワゴン17作目?年一ペースかと思っていたけどもうちょっとたくさん出ているのね 今回はあまり大きな事件もなくやや淡々とした1年 帰去来という感じだね …

4回目の副反応がきつかった話

土曜日にコロナワクチン4回目を打ってきた モデルナBA1だった 寝ている間にだんだん熱が上がってきている感じがして38.8度でカロナールを2錠 関節痛い筋肉も痛い 朝になれば下がっているかと思ったら37.7度 ダルダルのねむねむで布団でゴロゴロい…

172冊め 「クララとお日さま」 カズオ・イシグロ

クララとお日さま 作者:カズオ イシグロ 早川書房 Amazon クララというAI搭載のロボットが子供(ジョジー)のお友達としてあてがわれる 子どもたちには向上処置という一種の処理が行われそれを拒否する人もいる 世界は分断されジョジーの父親も世界から弾か…

165冊め 「火車」 宮部みゆき

火車 (新潮文庫) 作者:みゆき, 宮部 新潮社 Amazon 20数年前発売当時に一度手に取っていたけどなんとなく挫折して以来気にかかりつつ過ごしてしまった だいたい宮部みゆきをそこまで読んでいないのだけれど 休職中の刑事が遠縁の男性の頼みで失踪した婚約…

160冊め 「祝祭と予感」 恩田陸

祝祭と予感 (幻冬舎文庫) 作者:恩田陸 幻冬舎 Amazon 「蜜蜂と遠雷」のスピンオフ短編集(再読) あらためて読むと「袈裟と韃靼」はしみじみしてて良いなぁ あと「竪琴と葦笛」もマサルの強かさとナサニエルの可愛らしさと二人の相性の良さに思わず笑ってし…

158冊め 「学園の魔王様と村人Aの事件簿」 織守きょうや

学園の魔王様と村人Aの事件簿 作者:織守きょうや KADOKAWA Amazon 完璧優等生で近寄りがたい御崎くんとオタクでラノベ好きな山岸くん 村人Aを自認して臆面もなく御崎くんをかっこいいと言えちゃう山岸くんの魅力にクールな御崎くんもやられちゃうんだな。 爽…

152冊め 「三人屋」 原田ひ香

三人屋 (実業之日本社文庫) 作者:原田 ひ香 実業之日本社 Amazon 父親が残した喫茶店を朝は三女が喫茶店昼は次女がうどん屋夜は長女が スナックとして 営業している通称三人屋 常連たちで日々賑わっているけれどそれぞれ不満や不安を抱えていて う~~ん、こ…

149冊目 「先生、モモンガがお尻でフクロウを脅しています?」 小林朋道

先生、モモンガがお尻でフクロウを脅しています?-鳥取環境大学の森の人間動物行動学 作者:小林 朋道 築地書館 Amazon 学術的な実験の様子との他にもっとプライベート(?)な動物たちとのふれあい例えば相続した山に巣箱をかけたらヤマネが入っていたとか 保…

144冊目 「女中譚」 中島京子

女中譚 作者:中島 京子 朝日新聞出版 Amazon メイドカフェに出入りする老女スミが語る戦中戦後を女給や女中として生き抜いてきた 人生 こすっからくときに残酷で力強い女の人生は秋葉原の事件の喧騒の中幕を閉じる 林芙美子吉屋信子永井荷風の女中小説が題材…

142冊め 「奇奇奇譚編集部」  木犀あこ

奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおばけが怖い (角川ホラー文庫) 作者:木犀 あこ KADOKAWA Amazon 霊が見える怖がりなホラー作家と強引で敏腕で霊に強い編集者コンビのネタ探し的怪異探査 いくつかの怪異が裏ではつながっていて、だけどその怪異の真相が実はちょ…

140冊目 「考えて、考えて、考える」 丹羽宇一郎・藤井聡太

考えて、考えて、考える 作者:藤井 聡太,丹羽 宇一郎 講談社 Amazon 藤井本は何冊か読んだけど藤井5冠の生の言葉っていうのはあんまり読んでいないなと思って手に取った対談本 とはいえ63歳差の友人と言ってもそこはそれ受け答えは優等生的なものになって…

139冊目 「山怪 参」 田中康弘

ヤマケイ文庫 山怪参 山人が語る不思議な話 作者:田中 康弘 山と渓谷社 Amazon 山で起こる不思議な出来事はこれみよがしなところがなくて良いんだけれど 狐狸鬼火などなど どの話もあまり区別がつかなくなって3冊目ともなるとこれ前にも読んだっけ?とちょ…

135冊目 「雨夜の星たち」 寺地はるな

雨夜の星たち (文芸書) 作者:寺地はるな 徳間書店 Amazon 他人に興味を持たないところを買われてお見舞い代行業についた三葉 できないことはできないやりたくないこともやらないを通して人の言葉の裏も空気も読まない それでも意思も感情もあるから生き辛く…

134冊目 「とにもかくにもごはん」 小野寺史宜

とにもかくにもごはん 作者:小野寺 史宜 講談社 Amazon 子ども食堂を主催する波子さんと協力するボランティアの主婦や大学生、食事に来る子どもたち。それぞれの家族。 皆ただいい人なだけではなくて思惑も後悔もあるけれど美味しくご飯を食べてちょっとホッ…

130冊目 「ムスコ物語」 ヤマザキマリ

ムスコ物語 (幻冬舎単行本) 作者:ヤマザキマリ 幻冬舎 Amazon 子供は親の都合で振り回される。それはもうどうしようもないこと しかしこの振り幅の大きさは大変な嵐だ。 それでもちゃんと育ったムスコ育てた母どちらも偉い。 神経痛 っていうとホント年寄り…

126冊目 「かくして彼女は宴で語る」 宮内悠介

かくして彼女は宴で語る 明治耽美派推理帖 (幻冬舎単行本) 作者:宮内悠介 幻冬舎 Amazon これもまた「黒後家蜘蛛」リスペクト作品。 明治の実在の芸術家たちの集まりパンの会(資料集に載ってたなぁ)で語られる謎な出来事に皆が喧々諤々 最終的には料理屋の…

託孫記

お盆明けてすぐに娘の旦那ムコドノがコロナにかかった。当面お隣の実家に隔離となったが その翌日今度は娘が陽性。 孫Sはどうするの?と聞いたけど義父に買い物など頼みながらなんとか頑張ると。 しかしそのまた翌日にはやっぱり無理ですと電話。孫Sは二人と…

124冊目 「御坊日々」 畠中恵

御坊日々 作者:畠中 恵 朝日新聞出版 Amazon 相場師の顔も持つ貧乏寺の住職が訪ねてくる人の相談事に乗ったり厄介事に巻き込まれたりしながら 檀家として繋がったり疎遠になっていた兄弟子と和解したり。 派手さはないけど人の良さが滲んでくる。 お盆休み明…

120冊目 「愚かな薔薇」 恩田陸

愚かな薔薇 作者:恩田陸 徳間書店 Amazon 「球形の季節」や「7月に流れる花・8月は冷たい城」に続く系譜だろうか? 山の中の町祭りの季節キャンプに集められる14歳の子どもたち。 彼らはそこで変異を迫られる。 虚ろ船乗りになるために。 最後はなんとも…

115冊目 「銀獣の集い」 廣嶋玲子

銀獣の集い 廣嶋玲子短編集 作者:廣嶋 玲子 東京創元社 Amazon 「妖怪の子預かります」の作者さんのものだけどちょっとダークな後味。 特に表題作は怪しく美しくて次なる犠牲者を求めて続編希望。 あとの2作もこの先この子達はどうなるのかなぁ?と晴れ晴れ…

漂着したクジラからのメッセージ

5月の郡司芽久先生のキリンに続いて今月は田島木綿子先生のクジラ。 流石に話しなれていらっしゃるのかリラックスした様子。 スライドも見やすい。字がちょっと小さめなのがあったけど。 海洋哺乳類の体の作りや系統からストランディングの現状や解剖した際…

113冊目 「葛登志岬の雁よ、雁たちよ」 平石貴樹

葛登志岬の雁よ、雁たちよ 作者:平石 貴樹 光文社 Amazon 函館物語シリーズ3作目。名探偵ジャン・ピエールがフランスに帰ってしまうようなのでこれが最終巻かな? いつものことながら捜査過程が淡々と記述されて最後に名探偵がみんなを集めてさてというパタ…

112冊目 「ひとり旅」 吉村昭

ひとり旅 (文春文庫) 作者:吉村 昭 文藝春秋 Amazon 作家の死後刊行されたエッセイ集。 歴史小説を書くにあたって資料を集め人に話を聞き定説を疑い納得のために現地に何度も通う。 想像を排し勝手なロマンを挟まない。 ここまでやるのか?それで読者の感情…

108冊目 「新しい世界で」 石持浅海

新しい世界で 座間味くんの推理 作者:石持 浅海 光文社 Amazon 座間味くんシリーズ かつてのハイジャック事件に関わり合った座間味くんと警視庁幹部そこに今回は事件時1歳で人質にされた女性が加わって 酒を飲み美味しいものを食べ不思議な事件を語り合い座…

102冊目 「佐渡の三人」 長嶋有

佐渡の三人 (講談社文庫) 作者:長嶋有 講談社 Amazon 作家の主人公引きこもりの弟古道具屋の父の三人が親族の納骨のために佐渡の一族の墓を訪れる。 道中の会話思い出行動がどこかずれているようで自然なようでわざとなようで。 近くて遠くて踏み込まない家…