113冊め 「京都うた紀行」 永田和宏・河野裕子

 

 自分の、妻の命がもうあと僅かで終わることを知りながら過ごす日々ってどんなふうなんだろう?

歌に詠まれた場所を訪ねて歌について語りながら自分たちの来し方と相手への思いを語る。

「貴方と一緒に行ったというのが、非常に大きかった」「それは僕も強く感じたことでした」そんなふうに語り合う夫婦のこのストレートな表現は歌人夫婦であるからこそなのだろうか?