15冊め 「近いはずの人」 小野寺史宜

 

近いはずの人

近いはずの人

 

 妻が事故で死んだ。友人と旅行に行くと言っていたが一人タクシーで温泉旅館に向かう途中だった。

残された夫は妻の携帯電話の4桁の暗証番号を順番に打ち込み続ける。ついにロックが外れた時。。

直ぐ側にいる人、夫婦だろうと親子だろうと友人だろうとその人のことなど実は何もわかっちゃいない。

傷に触れる話題を避けて通るのは優しさなのか?無関心なのか?臆病なのか?