日々

82冊め 「語学の天才まで一億光年」 高野秀行

語学の天才まで1億光年(集英社インターナショナル) 作者:高野秀行 集英社 Amazon 今まで読んできたあの冒険あの探検を語学学習の視点から解説 とはいえ言語の森を探検する如く面白い 言語オタクでありながら言語学習は手段でしかなく目的が達せられたらあ…

78冊目 「赤虫村の怪談」 大島清昭

赤虫村の怪談 作者:大島 清昭 東京創元社 Amazon 怪談作家呻木叫子が書く実話怪談 彼女が訪れた赤虫村での不可解な殺人事件 赤虫村での怪異採集の三本立てで話は進む ミステリかと思わせて最後はホラーに着地 クトゥルフ神話を下敷しているらしい さっぱり分…

77冊目 「烏の緑羽」 阿部智里

烏の緑羽 八咫烏シリーズ (文春e-book) 作者:阿部 智里 文藝春秋 Amazon そういえば前回衝撃の結末だったわと思い出す 長束こんなにヘタレなやつだったのか? 雪哉相変わらず不憫なやつ(出てこないけど) 最初から一気読みしないと人間関係把握できそうにな…

76冊目 「なんとかしなくちゃ 星雲編」 恩田陸

なんとかしなくちゃ。 青雲編 (文春e-book) 作者:恩田 陸 文藝春秋 Amazon これもある意味恩田陸得意の天才系の話 無自覚の方 合間合間に作者と思しき人の思い出とか意見が挟み込まれるのも好き 商社に就職する結子がこの先何を成してくれるのか気になるなぁ…

70冊目「蝶として死す」 羽生飛鳥

蝶として死す: 平家物語推理抄 (ミステリ・フロンティア 108) 作者:羽生 飛鳥 東京創元社 Amazon 平頼盛って誰?なほどに無知だけれども権力者の横暴や時代の波間をすり抜けて結局は生き延びる 家を守り息子たちや家臣を守る 地味なようですごいことだ コロ…

69冊目 「猫とメガネ」 榎田ユウリ

猫とメガネ 蔦屋敷の不可解な遺言 (文春文庫) 作者:榎田 ユウリ 文藝春秋 Amazon 妻から離婚を切り出され家も追い出された主人公が拾った猫と一緒に面識のない叔母の遺産の シェアハウスに転がり込み訳あり住民たちとの交流の中で自分を見つめ直す もう一人…

66冊目 「キリンのひずめ、ヒトの指」 郡司芽久

キリンのひづめ、ヒトの指: 比べてわかる生き物の進化 作者:郡司 芽久 NHK出版 Amazon 解剖することによって分かる進化の道筋 生物は生き延びるために身体を変えたり有りものを駆使したりする そういう役回り 職場が過渡期で色々混乱 細かいあれやこれやが自…

65冊目 「よろずを引くもの」 西條奈加

よろずを引くもの: お蔦さんの神楽坂日記 作者:西條 奈加 東京創元社 Amazon 商店街での連続万引き 人探し猫探し等々 お蔦さんと孫の望が関わる大小の事件や行き違い 厳しいけれど優しいお蔦さん もう5月。 今日は63回目の誕生日 朝8時からの10時間勤…

62冊め 「夜行堂奇譚」 嗣人

夜行堂奇譚 作者:嗣人 産業編集センター Amazon 右腕を失った見鬼千早と県庁特別対策室の大野木 とある地方都市で起きる怪異を解決に導く コンビふたりのやり取りも気持ちよく陰惨な事件の割に読んで気分悪くならないしフィクサー的な謎の古道具屋店主も合わ…

56冊目 「家事は大変って気づきましたか?」 阿古真理

家事は大変って気づきましたか? 作者:阿古真理 亜紀書房 Amazon 女性が背負わされきたもの今も背負わされているものを言語化している 私自身はバリバリ昭和の人だし料理自体も嫌いじゃないし家族にも恵まれている方だから そこまで理不尽さとか不満を感じず…

54冊目 「濱地健三郎の呪える事件簿」 有栖川有栖

濱地健三郎の呪える事件簿 濱地健三郎シリーズ (角川書店単行本) 作者:有栖川 有栖 KADOKAWA Amazon コロナが広がる状況のもとリモートだったり外出自粛だったりな中で起きる謎と怪異 視える探偵濱地健三郎が推理と霊能力で解決していく 一番の謎は濱地かも…

50冊目 「銀座で逢ったひと」 関容子

銀座で逢ったひと 作者:関容子 中央公論新社 Amazon 著者1935年生まれ 名優たちに愛され編集者として数々の対談や鼎談を取り仕切ったりしたらしいから 吉行淳之介や小松左京が好きだった私は知らずにこのひとの進行する記事も読んでいたかもしれない 孫…

49冊目 「磯貝探偵事務所からの御挨拶」 小路幸也

<磯貝探偵事務所>からの御挨拶 作者:小路 幸也 光文社 Amazon 主要登場人物が同じだから「銀の鰊亭」からのシリーズということだね ミステリと言うにはあまりに偶然に頼りすぎているけどそこのテンポ良さが小路幸也の長所なんだろう あと文さんの勘が良すぎ …

41冊目 「更年期障害だと思ってたら重病だった話」 村井理子

更年期障害だと思ってたら重病だった話 (単行本) 作者:村井 理子 中央公論新社 Amazon 体調を崩して入院検査すると重篤な心臓病だった 子供の頃に先天性の心臓病で手術して以来の2度めの開胸手術 激しく上下する感情過去の自分への考察前向きなむしろ危険な…

36冊目 「変な家」 雨穴

変な家 作者:雨穴 飛鳥新社 Amazon 知り合いから見せられた中古住宅の間取り図 それはなんだか奇妙な違和感があった 更に持ち込まれた間取り図には不可解な事故死(殺人?)の逸話がついていた たどり着いた真相は相当突飛なものでこれはホラーなのか実話系…

35冊目 「薬喰」 清水朔

薬喰 (角川文庫) 作者:清水 朔 KADOKAWA Amazon 駆け出しミステリ作家と”恐竜と人肉だけは食べたことがない”脅威の下を持つ名探偵の相性最悪バディ 神隠しの伝承が残る地方都市で連続自動殺人事件を追う 我が推し活 ファンクラブの会報が届いた 2月が更新月…

30冊目 「北緯14度」 絲山秋子

北緯14度 セネガルでの2ヵ月 (講談社文庫) 作者:絲山 秋子 講談社 Amazon 子供の頃にテレビで見て衝撃を受けた打楽器奏者に会うためにセネガルへ2ヶ月間 とは言えその神様のような人に会うのは一時であとは現地の人達とウダウダと楽しく過ごす 社会情勢も考…

25冊目 「豚キムチにジンクスはあるのか」 絲山秋子

絲的炊事記 豚キムチにジンクスはあるのか (講談社文庫) 作者:絲山秋子 講談社 Amazon 絲山秋子が豪快に料理を作って食べるエッセイ とは言えかなり試作したり何日も食べ続けたりしたらしく太ったとか 日頃から料理をしている人の手癖的レシピなので雰囲気が…

23冊目 「寝る脳は風邪をひかない」 池谷裕二

寝る脳は風邪をひかない (扶桑社BOOKS) 作者:池谷 裕二 扶桑社 Amazon 脳科学者が様々な論文からのトピックを紹介してくれる 短いので読みやすいけどちょっと物足りない感じもする 色々思い込みを覆されたりもする 冷たい雨 寒の戻りってこういうときに…

21冊目 「まことの華姫」 畠中恵

まことの華姫 まことの華姫シリーズ (角川文庫) 作者:畠中 恵 KADOKAWA Amazon 江戸は両国の見世物小屋で姫様人形お華を相方に話芸を聞かせる芸人月草 お華には真実を見出す力があると噂されている 人形に語らせるいわゆる腹話術?だから語っているのは結局…

17冊目 「怪談小説という名の小説怪談」 澤村伊智

怪談小説という名の小説怪談 作者:澤村伊智 新潮社 Amazon 澤村伊智の怖い話はどうしても人間が怖いの方向に寄ってしまいがちなのだよなぁ メタっぽい話が好きなので「こうとげい」「涸れ井戸の声」が良かった 寒い 今日は予報通りに雪が降った 昼間の雪なの…

16冊目 「砂まみれの名将」 加藤弘士

砂まみれの名将 野村克也の1140日 作者:加藤弘士 新潮社 Amazon 野球はここ数十年関心を持たずに過ごしてきたしもちろん野村監督は知ってはいたけど 辛気臭いおじさんという印象があるくらいだった 奥さんもなかなか強烈そうだし スポーツ新聞の記者がシダッ…

14冊目 「或るアメリカ銃の謎」  柄刀一

或るアメリカ銃の謎 作者:柄刀 一 光文社 Amazon 南美希風&エリザベス・キッドリッジコンビの国名シリーズ 犯人不在の射殺事件のアメリカ銃と孤島の連続殺人のシャム双子の2本立て ちょっと強引かとも思うけど勢いで読み進む 値上げ Jリーグ(主にグラン…

13冊目 「悟浄出立」 万城目学

悟浄出立(新潮文庫) 作者:万城目学 新潮社 Amazon 万城目ワールドと呼ぶ驚くようなめくるめく展開は出て来ない 出てくるのはなんとなく名前ぐらいは知ってる?いやいやこの人だれ?三国志の人? 中国人の名前わからない?? なんだけどそれぞれが悩み考え…

12冊目 「古着屋・黒猫亭のつれづれ着物事件帖」 柊サナカ

古着屋・黒猫亭のつれづれ着物事件帖 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) 作者:柊 サナカ 宝島社 Amazon 事件帖とタイトルにあるけれどもミステリではない 最後にちょっとした種明かしがあるけれど 着物に関する蘊蓄と優しい人達の軽やかな関係 三婆がい…

9冊目 「ロシア点描」 小泉悠

ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔 作者:小泉 悠 PHP研究所 Amazon 侵略国家として非難されているロシアの国民性や暮らし政治についてもわかりやすく書かれていて 基礎知識すらなくても面白く読める 当たり前だけどロシア人が皆極悪非道な訳で…

8冊目 「夢魔の牢獄」 西澤保彦

夢魔の牢獄 作者:西澤保彦 講談社 Amazon 睡眠中に過去の友人に憑依して断片的な過去を覗き見られる体質の主人公 その断片から22年前の恩師の義理の息子殺害事件の真相を推理する 西澤さんらしいといえばらしいんだけど過剰でアブノーマルな 性的描写には…

7冊目 「さんず」 降田天

さんず 作者:降田天 小学館 Amazon 死にたいのに死にきれない者にそっと名刺を渡し死の背中を押す自殺幇助業者さんず 人の死に異様に関心を示す社長の道楽とか そりゃ死にたくもなるわなという状況が気色悪い 無表情なカトウとお調子者っぽいスガのコンビが…

4冊目 「ウエルカム・ホーム」 丸山正樹

ウェルカム・ホーム! (幻冬舎単行本) 作者:丸山正樹 幻冬舎 Amazon 特養で働く新米介護士の成長譚 入居者家族としても介護士家族としても色々頷くことは多い 理想論を語るだけでは意味がないしかといってマニュアルだけで動くのではあまりに悲しい 最後の事…

3冊目 「死神を祀る」 大石大

死神を祀る 作者:大石 大 双葉社 Amazon 30日間欠かさず参拝すると至福の死を授けてくれる神社 情報が拡散されるに連れて他所からも死を求める人がやってくるようになり皮肉なことに寂れかけていた街は潤っていく 痛みや恐怖のない死は救済なのか 家族が死…